「商売下手の看板屋さんのお話」の続きです。
やっとこさ自作ホームページ公開まで漕ぎ着けた私。
無料のレンタルサーバーを使ったインチキくさいホームページでしたが笑、意外と頑張ってくれました。
サイト上での動きを出すために仕事のブログも始めて(旧ブログ:何でも工作)、また情報量を増やすためにサイト内に「用語集」を作り始めました。あと、施工事例掲載専用のブログも始めました。
初期のホームページの頃は、地元の方が問い合わせてくださるケースが多かったですね。
また、木彫りの看板や、看板以外の溶接作業など、どこに頼めばいいか分からないという方からのお問い合わせも多かったです。
自転車の修理、業務用の鍋の修理、そこら辺のオッチャンの工作の手伝いとか、色々やりました笑
看板屋さんでホームページを運用しているケースがまだまだ少なく、遠方からのお客様もありました。
そしてしばらくした頃、リーマンショックです。
その影響は少し遅れてきて、仕事がなくなって困ったのは、確か2009年9月ごろからではなかったでしょうか。
既にホームページには少しずつ改良を加えており、この頃には、当初のものよりもかなり進化していましたが、今ひとつ出しきった感がありません。
大幅な改変をするならば今しかない!と思い立ちました。
その中で最も変えたかった部分は、当初からの希望であった、オリジナルのドメインでした。
実は、一番最初に取得した「ロゼ.net」はとうの昔に失効し、「ロゼ.com」というドメインを取り直していました。
ところが、インターネットというものがそろそろ分かってきて、看板を作りたいと思ったお客さんは、「ロゼ」とは検索しないぞ、と。
日本語ドメインであれば「看板.com」が一番ですが、さすがに誰かが先に取得してました。
色々考え、また空いてるドメインと照らし合わせた結果、「看板職人.com」にすることにしたのです。
折角軌道に乗り始めたアドレスを捨てるのは悩みましたが、リダイレクトなど、できる対策は施しました。
結果、検索エンジンに登録され、効果が出始めたのはかなり早かったですね。
リーマンショックを経て、看板業界内で感じた変化。
それは、自社で製作施工する会社が増えたということです。
弊社は設備も整ってますので、元々から同業者さんからのご依頼が一定量ありました。リーマンショック後、これが激減しました。
内製化して自分のところの身入りを増やすという考えに変わったことが大きいのでしょうが、もう一つ考えられるのは、仕事の小規模化と、小さなお店(特に路面店)の減少でしょう。看板本体は既製品を使ったり、お店自体も個人店が減ってチェーン店が増えたり・・・そのあたりが理由でしょうか。
反面で、インターネット経由のお問い合わせが増えたのも事実です。その後、固定したお付き合いになったお客様もたくさんいらっしゃいます。誠にありがとうございます。
営業努力として、ホームページ制作やSEOの本を買ってきては読み漁りました。この時に運用していたブログと共に、ホームページは本当に活躍してくれました。
また、当時は日本ではYahoo検索のユーザーが多かったのですが、検索の利便性から、今後は絶対にGoogleが圧勝するだろうと踏んで、Google対策に重点を置いていました。結果これは大当たり。Yahoo検索がGoogleシステムを採用するとのニュースを読んだ時、「勝った!!」と思いました笑
今だから書きますが、ろくすっぽホームページを見もせずに思いつきで電話してくる人も多く笑、対応に翻弄されました。問い合わせ件数のわりに成約件数が低く、敢えて検索順位を下げることにしたほどです。
残念ながら私は人徳が無く笑、その頃のチャンスを今に繋げることができなかったんですね。
また、一番頼りにしていた職人さんが大怪我(弊社の仕事中ではありません)してしまったりなどの不運が重なりました。また、家庭環境が変わったことも敗北の一因ですね。
元々仕事でやりたいことが色々あったんですが、今は身の丈にあわせたことだけ考えています。