ちょくちょく車両マーキングのお問い合わせやご依頼をいただきます。
社名を入れる程度のマーキングやトラックのフリートマーキングは、日頃から承っていますが、大掛かりなラッピングは・・・、実はお断りしています。
理由は色々あります。
その中でも一番の理由。弊社は工作屋ですから粉が出る作業が多く、作業場も粉だらけ。グラインダーの削り粉、ミシン鋸やチップソーの切り粉。私も体中に粉が付いていることが多いです。どうしてもゴミを噛みこんでしまう可能性が高いからなんですね。
ゴミの噛みこみは、もちろん看板の仕事でも問題になります。通常は、粉が出る作業とシート作業の日を分けたりして対応しています。
それでも完璧には防げませんから、クレーム率の高い車両マーキングは避けている・・・というのが理由です。
もう一つは、建築関係などの作業フローに近い看板の仕事に対し、ラッピングはにクルマ関係の仕事だということです。カテゴリーとして異なる、というイメージなんですね。
そんなこと言って、つまりはできねーんだろ!・・・と声が聞こえてきそうですが・・・。
私が看板屋さんを就職先に選んだのは、実は、取っ掛かりはカッティングシートでした。車両マーキングに興味があったからなんですよ。
バブルの頃にカッティングマシンが一般に出回り始め、カッティングシートが普及しました。レース用の車両では、塗料よりも軽量に仕上がるという理由で、塗装ではなくシートを貼る事が多くなりつつありました。
当時からクルマやバイクが好きだった私は、それを雑誌で読んで知ってましたし、ホームセンターでカッティングシートを買ってきて、何度か自分のバイクをフルラッピングしたことがあります。というか、当時はまだ「ラッピング」という言葉すらありませんでした。
2000年ごろに規制緩和で、バスの全面広告が可能になりました。これが現在に通じるラッピングの始まりです。この頃は3Mのスコッチプリントシステムで印刷したシートを貼るのが主流で、もう少し後に普及型のインクジェットプリンターが出回り始めます。
さらに今のようなカラーチェンジが目的のラッピングが一般化したのは、もう少し後のことです。個性的な色を持ち、曲面に貼りやすい特性を持たせた材料が出てきたことが大きいですね。
ノーガキばかり垂れてても仕方がないので笑、自分のクルマ(マツダ・ロードスター)にラッピングしてみましょう。
ハッキリ言って、技術的にはまるっきり鼻歌レベルです。楽勝。
ラッピング専用フィルムを初めて貼りましたが、さすが専用品。これなら貼れるのはあたりまえですわ笑 (車両用に印刷されたグラフィックシートは経験があります)
もちろん専門職とはノウハウの蓄積が違いますから、全く同じ仕事はできません。
あっ、ちなみに上の写真のロールバーは私の自作です。逆にこれは、ラッピング屋さんではできないでしょう。
端っこの処理や、一枚貼りできない場合のジョイントなどで差が出ると感じました。
自分のクルマをラッピングしたいっていう人は多いと思いますが、フルラッピングされた車は、街中ではまず見かけません。数百台集まるような車のイベントに行って、1台いるかいないか。
そのわりに世の中にはラッピング屋さんが多いような・・・。
車は、塗装して色を変えてしまうと、資産価値が落ちてしまいます。しかし、ラッピングですと売却時に剥がすだけで済みます。擦り傷も、ある程度は防げます。滅多に見かけることがないような輸入車や超高級車は、国産車のように専用パーツがあまりリリースされておらず、切った貼ったのカスタムがしにくい・・・。分かりやすくカスタムする一つの手としてラッピングがあります。今のところラッピングは、そういったニッチなところで流行っているのかな、と思います。
ぶっちゃけ話ですけど、同じロードスターでボンネットだけラッピングしている方とお話したら、ボンネットだけのラッピング代に驚愕してしまいました笑 私なら半額でもいいかな~笑
まだ若い業界なので、今後業者数が増えてくると価格も変わってくるでしょう。
自分のクルマにこうして貼っていると、「貼ってください」と言われることがあります。
ん~~~、どうしましょうかね笑
とりあえず、今までのように完全お断りではなく、部分ラッピングなどに限りましょうかね。スーパーカーや高級車への施工はお断りします。
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