同業者様より、小型の行灯本体2基の製作をご依頼いただきました。
誠にありがとうございます。
アルミで作ってください、とのことでした。
理由は分かりませんが、たぶんお一人で取り付けられるため、軽い方が良いという意味だと思います。


FIXEDとあるのは、下側の押さえ縁は接着固定してあります、という印です。
アルミは鉄の様にはビスが効きません。アクリルの重みで押さえの額縁が落ちてしまわないよう、接着固定しているというわけです。
もう少し大きめのサイズの行灯の場合は、額縁がアクリルの重量を直接受けないように、別の部材=アクリ受けと呼ばれるものを取り付けています。
内部照明は100VタイプのLEDモジュールで、総厚は150です。取付箇所の壁の仕上げを聞きましたらコンクリートとのことで、アンカー用のプレートを溶接しておきました。アクリルも一緒にご用意しました。

一昔前はこの手の行灯は必ず鉄で作っていましたが、弊社では小型のものから試験的にアルミで作り始め、今は比較的大きなサイズでもアルミで製作します。
アルミは放熱性が高いため、溶接時に溶け始めるまでに時間が掛かるという特性があります。そのため、溶接は鉄よりも時間が掛かります。しかし、塗装の工程が無いのでトータルの作業時間は短く、塗装の乾燥時間待ちもありません。アルミが増えたおかげで全体にペンキを使わなくなってきており、作業服が汚れなくなりました笑
昔は光源が蛍光灯だったため、行灯ではある程度の深さが必要でした。深さがある分だけ強度を上げなければならず、鉄である必要がありました。
今はLEDですから、行灯を薄く作れます。気軽にアルミで作れるようになったのは、この影響が大きいです。
アルミで製作しますと、何と言っても軽いので、運搬や取付が楽です。方法によっては900×5000くらいの壁面行灯なら、一人で人力で取付できます。
半オーダーのノックダウン方式の行灯看板を使う看板屋さんが多いかと思いますが、全て自前で製作できる弊社としては、コスト、設計自由度、軽さ、強度など、こちらの方がメリットが大きいですね。ほとんどの場合は、あれよりも軽く作れます。
余談ですが・・・。私はヘソが曲がっており笑、下手にノックダウン方式の看板をセールスに来ようものなら、頑固おやじのラーメン屋や寿司職人ばりに追い返します笑ゴメンチャイ
あの手のものを絶対に使わないとまでは思いません。物を作ることを生業とする以上は、安易な方に流れるのは如何なものかという、基本的なスタンスによるものです。
職人さんのお寿司屋さんだって、回転ずしで寿司を買ってきて、それをお客さんに出すようなことをしないでしょう。
必ず、市場に足を運んで自分の目で材料を目利きして、味やコスト、お店のコンセプトに沿ってメニューやら価格やらを組み立てているはずです。
私も同じことをしているだけなのです。
あっ、割と安いらしいですよ笑 回らないお寿司のような、会計の恐怖はございません。
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