以前弊社にて看板を製作施工させていただいた、株式会社キリンスチール様より、看板改修のご依頼をいただきました。
誠にありがとうございます。
記録を調べましたら、2011年の施工でした。
アルミフレームのパネル看板に、LEDバックライト式の文字を取り付けたものです。
パネルのベースに貼ったインクジェットシートが傷んでしまいました。
文字を外さなければパネルのシート貼り替えができません。
これを機会に、見える部分はすべて綺麗にしましょうということになりました。
弊社にて採用しているインクジェットシートは、弊社の実績で7~8年程度の耐用年数となります。
弊社の溶剤インクジェットプリンター導入は2005年で、この看板を施工した2011年頃はまだ、本当の耐用年数が分かってなかったのです。半永久的に持つ、と説明する人もいたほどです。
私はさすがに半永久的とまでは思っていませんでしたが、まさか白い部分、すなわち印字していない部分が最も先に傷んでしまうとは、考えも及びませんでした。
結果を知ってしまった今では当たり前のことなのですが・・・。
そもそもパネルにインクジェットシートを貼ったのには理由がありまして。
LEDのバックライトの文字は、部品ごとに電線を一本ずつ配する必要があります。こうしないと、電線が丸見えになってしまうためです。このため、建物の壁にLED文字を取り付ける場合は、LED文字を取り付ける壁の裏側にアクセスできなければ、配線ができません。
この対策としては、新規パネルを製作して文字を取り付ければ、パネルの裏側に配線できますので、壁の裏側に入る必要は無くなるというわけです。
ところがですね、看板で使われている素材のほとんどは、LEDバックライトの間接照明を当てると、LEDの粒が映りこんでしまうんですよ。
これを低減するため、マット仕上げが必要になります。
で、マット仕上げにする最も手っ取り早い方法の一つが、マットラミネート仕上げのインクジェットシートを貼る事なのです。
今回はそれが裏目に出てしまった感じです。
文字が取り付けられたパネルを取り外し、現場でシート貼りをしようかと思っていたのですが、当日は雨天。
弊社工場に持ち帰り、工場内で作業しました。
我ながら、なかなか凝った作り方をしています笑
アルミフレームは弊社内製ですので、こういった加工も自由自在です。
また、このLED文字はメーカーに依頼せず、手作りしてるんです。
LEDは震災後に、節電への意識が高まり、急速に普及しました。弊社はそれより以前からそういった仕事が多く、LEDへの取り組みはかなり早かったです。そのおかげでガラパゴス的な進化をしていました笑
内製に拘ったのは、私の意地のようなものです。
ベースの板は重ね張り、その上にマット白シートを貼り、BOX文字は全面にシートを貼りました。
作業は順調に進めていたのですが、一日で復旧するのは少々タイトでした。
完了した頃には真っ暗となり、完了写真も撮らないまま引き揚げてしまいました。
無事に終了してよかったです。
LINEでもお問い合わせいただけます。